◆S46.10.15 東京地裁 昭和33(行)103 懲戒処分取消請求事件(73)◇
科することは、同法の認めないところといわなければならない。」と判示している。
6 また、刑事上の責任と公務員の身分上の責任の処遇を比較すれば、前者は、国家が刑事的法秩序維持のため刑事罰を科するのに対し、後者は、使用者が勤務関係の秩序維持のため懲戒処分を行なうものであり、地方公共団体がなす行政上の懲戒処分も、一に任命権者として、その内部関係における秩序維持のため行なわれるものであり、両者はまつたく異質のものである。
(二) 最高裁判所は、全司法判決において、「裁判所の行なう裁判事務に従事する職員の職務は、一般的に、公共性の強いものであり、その職務の停廃は、その使命の達成を妨げ、ひいては、国民生活に重大な障害をもたらすおそれがある。………使用者たる国に対する経済的地位の維持・改善に直接関係があるとはいえない、このような政治的目的のために争議を行なうがごときは、争議行為の正当な範囲を逸脱するものとして許されるべきではなく、かつ、それが短時間のものであり、また、かりに暴力等を伴わないものとしても、………職務の停廃をきたし、国民生活に重大な障害をもたらすおそれのあるものであつて、かような争議行為は、違性法の強いものといわなければならない。」旨述べて、(イ)公共性の強い職務に従事する公務員の争議行為は、その職務の停廃をきたし、(ロ)政治的目的のための争議行為は、短時間であつて、かつ、暴力等を伴わないものでも、職務の停廃をきたし、これらは、いずれも国民生活に重大な障害をもたらし、違法性が強い、との二点を明確に判示した。されば、地公法第三七条第一項の解釈についても、公共性の強い職務に従事する公務員の争議行為は、その職務の停廃により国民生活に重大な支障をきたす違法性の強いものに属し、同項所定の禁止に該当することは疑う余地がない。また、争議行為の目的・態様によつては、公務員の職務の公共性の強弱にかかわりなく禁止せられるべきものである。
(三) 公立義務教育学校教員の職務の公共性はきわめて強い。
1 教育基本法は、その前文において、「われらは、さきに、日本国憲法を確定し、民主的で文化的な国家を建設して、世界の平和と人類の福祉に貢献しようとする決意を示した。この理想の


