◆S46.10.15 東京地裁 昭和33(行)103 懲戒処分取消請求事件(68)◇
住宅の入居等あらゆる点で不利益を受ける。また、停職期間中は勤務実績とならない。このため、夏季手当・年末手当等が最高五割まで減額される。
(D) その他の不利益
永年勤続表彰から除外された例がある。現在、東京都には、六〇才以上の職員のために優遇退職制度(退職金五割増し)があり、永年勤続表彰受賞者は三〇年以上勤続し、五五才以上であれば、六〇才未満でもこれが受けられる大きな特典がある。
また、校長・教頭選考に事実上差をつけられているふしがあり、さらに、履歴書に記載されて異動の際障害となつている。
(E) まとめ
以上の経済的不利益をみた場合、懲戒処分一回につき、退職時までに数十万から数百万円の経済的損失をこうむることになり、これらの不利益が課されることにより、実質的には永久処分を受けたことになつている。
(3) 原告らは、すべて右のような条件に従つて不利益を受けた。
(四) 結論
以上に述べた事情に徴すれば、本件懲戒処分は、懲戒権の範囲を著しく逸脱し、あるいは、これを濫用したものとして、違法であるから、取消しを免れないというべきである。
(原告らの主張に対する被告の認否と反論)
一 原告らの主張一(地公法第三七条第一項は憲法第二八条に違反する)に対し
(一) 地公法第三七条第一項は、地方公務員のすべての争議行為を禁止したものと解すべきであり、このように解したとしても憲法第二八条に違反しない。
1 地方公務員も、憲法第二八条にいう勤労者に当たることはいうまでもない。
しかし、地方公務員が勤務する地方公共団体は、地方住民の厳粛な信託によつて地方行政を行なうものであつて、その権威は地方住民に由来し、その権力は地方住民の代表者がこれを行使し、その福祉は地方住民がこれを享受するものであること、国と国民との関係について述べている憲法前文の趣旨となんら異なるところはない。したがつて、地方公共団体は、地方住民の信託にこたえ、地方住民の福利のために、地方行政を遂行する責任があり、その責任を遂行するためには、地方公共団体がその事務を停廃することなく継続することがとくに必要である。
地方公務員は、憲法第一五条


