◆S46.10.15 東京地裁 昭和33(行)103 懲戒処分取消請求事件(67)◇
処分がその質と量とにおいていかに苛酷であるかがわかる。しかも、前述のような勤務評定の意図と関連して本件懲戒処分をみれば、その意図は明白で、右処分は、秩序維持という懲戒処分の目的を著しく逸脱した報復的なものであり、また、都教組の組織破壊を目的とした不当労働行為意図に基づくものであることは明らかである。
(2) 本件懲戒処分が他の経済的勤務条件に及ぼす影響
本件懲戒処分は、原告らに対し、つぎのような不利益をもたらすことになる。
(@) 給与の減給
停職の場合は、その期間中いつさいの給与が支給されず、減給の場合は、その期間中一定の割合でこれが減額される。
(A) 昇給延伸
停職処分を受けた場合は六か月、減給処分を受けた場合は三か月間、次期の定期昇給を延伸される。停職期間も延伸期間に加算される。このため、停職三か月の者は九か月、同六か月の者は一二か月の延伸が行なわれる。しかも、原告らが本件懲戒処分を受けた当時は、端数切上げ方式をとつていたため、昇給期の単位である三か月に満たないもの、すなわち、停職一か月とか一〇日のものも、六か月に三か月を加えた九か月の延伸が行なわれた。
これらの延伸は、退職までついてまわり、累積計算をするとぼう大な額の損失となる。
(B) 特別昇給欠格
特別昇給(原則として三か月の昇給短縮)は、昭和三六年度から実施されている。当初は、他府県からの転入等により同一学歴・同一経験年数であるにもかかわらず給与の低い者に対する不合理是正措置として使われた。その後、順次、輪番制(学校ごとに名簿を作り、順番にこれを受けていくこと。)に切り替えられた。懲戒処分を受けると、特別昇給の欠格事由となつて、順番になつていても、処分後一年間はこの特別昇給を受けられない。へき地特別昇給の特典を受けているへき地勤務者の不利益は、とくに大きい。
(C) その他の経済的不利益
懲戒処分による経済的不利益は、右の(1)ないし(B)に掲げるものにとどまらない。給与額を基礎として計算される退職金、退職年金および出産・死亡・災害等に関する共済互助組合からの給付等で損失をこうむり、給与額を基準として定められる各種借入れ・公営


