◆S46.10.15 東京地裁 昭和33(行)103 懲戒処分取消請求事件(41)◇
権が全面的に解放されていた職務についてまで、今日、制限にとどまらず、全面禁止しなければならないとする合理性は、まつたく存しないし、考える余地もない。
(A) もし違憲でないように解するとすれば、制限の必要のない職務および制限を必要とはするが禁止の必要のない職務については、公務員法・公労法は、争議行為を禁止していないと解するほかはない。さらに百歩譲つても、制限を必要とするが全面的に禁止する必要はない職務については、その争議行為の態様が侵害性のきわめて強度な場合にのみ、その争議行為が公務員法・公労法によつて禁止されるのであつて、その他の場合には禁止されていないと解するほかはない。
以上のように、公務員法・公労法が争議行為を全面・一律に禁止していることについては、きわめて問題が大きい。
(B) しかしながら、このような公務員法・公労法の争議行為全面・一律禁止規定に対する批判は、占領末期に独立を控え、占領下立法の全面検討が行なわれた際に、すでに提起されていたところである。
すなわち、昭和二六年労働省労政局の作成した労政局案によると、「公共企業体と現業とは、労働関係法令上は同一の扱いとし、且つこれらについては、労働関係法上は職権仲裁及び予算上資金上支出不可能な検定、仲裁裁定以外は一般の労働組合と差別を設けないこととすること」とされた。すなわち、この案によると、公共企業体と旧労調法にいう現業とは、基本的には争議権を解放し、若干の規制を行なうにとどめられていたのである。
また、同年一〇月設けられた労働関係法令審議会の公益委員案も、公共企業体職員と現業公務員の争議権を解放し、そのために公務員法等関係法令の根本的な再検討をなすべき旨を政府に要望していた。
以上のように、教員を含めて現業公務員についての争議権の解放は、当時、当然の前提とされていたのである。
(C) 結局、以上述べたところからも明らかなように、旧労調法にいう現業の公務員については、労調法なみの規制をもつて必要かつ十分とするのである。
(二) 教員の職務の公共性と争議行為禁止の違憲性
1 はじめに
これまで述べたところを教員に当てはめると、教育の職務の性質と実


