◆S46.10.15 東京地裁 昭和33(行)103 懲戒処分取消請求事件(30)◇
うことである。
「三八条の適用範囲の認定は左の基準によるものとする。
一、本来の行政及び司法の事務の遂行に不可欠の補助事務に従事する者は適用を受けるものとする。
二、国又は公共団体の行う企業の中、同種のものが現に民間企業として行われているもの、及び企業の性質上民間においても行うことのできる事業に従事する者は適用を受けないものとする。
三、右により第三八条の適用の有無の認定が困難なものについては、国又は公共団体の行政又は司法の事務に従事する官公吏その他の者の争議行為により国政の停廃することを防ぐ労働関係調整法の立法趣旨と勤労者の団体行動を保障する憲法第二八条の精神とに基いて、その認定を行うものとする。
右の基準により大体左の者が第三八条の適用のないものとする。
(一) 左に掲げる官公署及び官公署所属施設
(1) 官公署
(中略)
(2) 官公署所属施設
(イ) 試験所、研究所その他調査研究施設
(ロ) 学校、講習所その他の教育養成施設
(以下略)」
旧労調法の争議権制限・禁止規定を、現在の公務員法・公労法と比較すると、いかにその制限のゆるやかであつたかが明らかとなろう。
(B) 労調法
イ 同法第八条
同条は、争議権の制限を受ける公益事業について、つぎのように定める。
「@ この法律において公益事業とは、左の事業であつて、公衆の日常生活に欠くことのできないものをいふ。
一 運輸事業
二 郵便、電信又は電話の事業
三 水道、電気又は瓦斯供給の事業
四 医療又は公衆衛生の事業
A 内閣総理大臣は、前項の事業の外、国会の承認を経て、業務の停廃が国民経済を著しく阻害し、又は公衆の日常生活を著しく危くする事業を、一年以内の期間を限り、公益事業として指定することができる。
B (略)」
右第二項の事業は、事業を限定した第一項に掲げるそれと同視しうる事業をさすことが明白であるから、結局、労調法第八条は、運輸・郵便・水道・電気・ガスなどおよびこれらの業務と同視される「業務の停廃が国民経済を著しく阻害し、又は公衆の日常生活を著しく危くする事業」


