昭和46年行政訴訟…懲戒処分取消請求事件(53)


◆S46.10.15 東京地裁 昭和33(行)103 懲戒処分取消請求事件(53)◇

◆S46.10.15 東京地裁 昭和33(行)103 懲戒処分取消請求事件(53)◇

の正常な運営が阻害されるところに、争議行為の本質がみられるのである。
このような争議行為に特有の団体的性格は、争議行為がそれ自体適法か否かによつて、なんら影響を受ける筋合いのものではない。つまり、争議行為は、その適法・不適法にかかわらず、労働組合の統制のもとに集団的・組織的に遂行されるものである以上、個々の組合員の行動は、あくまでも団体構成員のそれとして団体の集団的・組織的行動の一環としてはあくするほかないのであつて、個人の行為として評価されるべき性格のものではないのである。
2 他方懲戒そのものは、労働者が個別的労働関係に基づいて問われる企業秩序違反に対する責任にほかならない。
3 したがつて、たとえ労働組合の争議行為が違法であつても、個々の組合員の行為が争議行為の一環として評価しうるかぎり、争議行為の団体的性格上、これを使用者との個別的労働関係に引き戻し、企業秩序違反ないし服務規律違反としての懲戒処分を課しえないことはいうまでもない。
なお、違法争議行為というと、あるいは暴力を伴うケースが想定されがちであるが、争議中において個々の組合員の行為が暴行その他の理由で違法性をもつものと評価される場合と、争議行為禁止規定に違反したり労働協約に違反して、これを理由に争議行為が全体として違法と評価される場合とがあることに注意しなければならない。そして、前者の場合はともかく、後者の場合には、争議行為の団体行動としての本質上、労働組合自身に対する責任問題が生じることはありえても、個々の労働者が懲戒責任を問われるいわれはない。このことは、労働法上はいわば当然の論理的帰結であつて、実定法上も、たとえば公益事業の争議予告義務(労調法第三七条)および緊急調整による争議行為禁止(同法第三八条)の各規定違反行為に対し、いずれも団体罰が予定されているにとどまること(同法第三九条・第四〇条)によつて、十分に肯認しうるところである。
4 ところで、公務員の勤務関係も国または地方公共団体との労働契約関係である。そして、都教組判決や中郵判決が指摘するように、「労働基本権は、たんに私企業の労働者だけについて保障されるものではなく、公共企業体の職員はもとよりのこと、国家公務員



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    2011年10月:更新しました。やっと涼しい秋となりました。