◆S46.10.15 東京地裁 昭和33(行)103 懲戒処分取消請求事件(5)◇
て、地方公務員は、国民または地方住民の特別の信託の趣旨に反して争議行為を行なつた場合には、公務員に値しないものとして懲戒処分を受けてもやむをえないものであり、しかも、地公法第三七条第二項の規定により、たとえ右懲戒処分取消しの訴えを提起したとしても、裁判所において勝訴の判決を受ける余地は皆無なのである。したがつて、このように裁判所において救済を与えられる余地のまつたくない本件訴えは、訴訟上の保護を受けるに値しないから、いわゆる権利保護の資格ないし利益を欠く不適法なものとして却下されるべきである。
B 本案について
一 本件懲戒処分の処分理由
(一) はじめに
東京都教職員組合(以下都教組という。)は、昭和三三年四月二三日、東京都人事委員会に対し教職員の勤務成績の評定に関する規則の制定・実施阻止の措置要求をするためと称し、その所属組合員約三〇、〇〇〇名をしていつせいに職務を放棄させるという争議行為(以下本件争議行為という。)を実施した。本件懲戒処分は、原告らが右争議行為において指導的役割を果したことを理由としてなされたものである。
以下において、この点を詳述する。
(二) 都教組の組織
1 都教組は、教職員の強固な団結によつて、教職員の経済的・社会的ならびに政治的地位の向上を図るとともに、教育および学術研究の民主化を実現し、文化の進展に寄与することを目的として、東京都下の公立小・中学校および幼稚園に勤務する教職員約三八、〇〇〇名中の約三七、〇〇〇名をもつて組織された組合である。
2 都教組の機関には、最高の議決機関として大会、これに次ぐ議決機関として委員会、執行機関として執行委員会がある。
大会は、役員ならびに各支部の組合員二五名およびその端数ごとに各一名の割合で選出された代議員をもつて構成され、綱領・規約の決定ならびに変更をはじめとする重要事項を決める権能をもつている。
委員会は、各支部の組合員二〇〇名ごとに一名の割合で選出


