◆S46.10.15 東京地裁 昭和33(行)103 懲戒処分取消請求事件(3)◇
務員関係の特質および他の行政処分に対する行政的救済に比し、救済の機関、その権限、審査の手続等につきより完備した特別の救済制度を有している点にかんがみ、行政事件訴訟特例法(以下行特法という。)第二条にいう審査の請求を含めた意味の訴願とは本質的に相違する。したがつて、懲戒処分を受けた地方公務員は、人事委員会に対し当該処分につき審査の請求をし、かつ、審査の結果をまたなければ、裁判所に対し当該処分の取消しを訴求することができない。
(三) ところが、原告らは、本件懲戒処分につき、昭和三三年七月二六日東京都人事委員会に対し不利益処分審査請求をしたものの、右人事委員会の審査の結果をまたずに、本訴を提起した。
よつて、本訴は、不適法として却下されるべきである。
三 争議行為を行なつた地方公務員である原告らは、地公法第三七条第二項の規定により、本件懲戒処分を争う権利を有しないから、裁判所に対し右懲戒処分の取消しを求める権利保護の資格ないし利益を欠く。
(一) 地公法第三七条第二項の意味
1 「任命上又は雇用上の権利」の意味
地方公務員の有する権利は、法令・条例・規則等によつてそれぞれ一般的・個別的に定められているところであるが、一般的にみて、職務を行なう権利、俸給・恩給・職務上の実費弁償等を受ける財産上の権利、勤務条件に関する行政措置を要求し、不利益処分の取消しを求める権利等がある。
そして、地公法第三七条第二項にいう「任命上又は雇用上の権利」とは、右のような地方公務員の有するあらゆる権利をことごとく包含するものであり、同項は、争議行為を行なつた地方公務員が右のようなすべての権利を喪失せしめられても、それに対して苦情をさしはさむことができない旨を定めたものと解すべきである。
2 「地方公共団体」の意味
(1) 地方公務員は、それぞれ自己の勤務する地方公共団体の職員たる身分を有し、当該地方公共団体の職務を遂行すべき義務を負う。そして、原告らのよう


